4月の旬
アサリ
貝殻の表面は縦横にスジがあり、模様も多様です。身がプリプリしていて、うま味があります。
旬は春から6月にかけて。関東以南では秋にも産卵するため9~10月も旬です。
日本のほか、中国、ロシア、朝鮮半島、インドシナ半島、フィリピンなどに広く分布しています。
1980年代には13万トン余りあった漁獲量は5000トン以下に減少。激減の原因は乱獲、水質汚染、温暖化の影響のほか、さまざまな要因があるようです。
漁獲量は愛知県が5割、北海道が3割を占めます。国内流通量の9割は中国や韓国などからの輸入です。
うま味のもとはコハク酸のほか、多様なアミノ酸類などです。鉄や亜鉛などのミネラル分も豊富です。また、造血作用のあるビタミンB12の含有量が多く、動脈硬化や高血圧を予防するタウリンも多く含まれます。
漢方ではイライラを鎮め、喉の渇きを潤すとされています。
おいしい食べ方
砂抜きは、底が平らな容器にアサリを並べ、ひたひたの塩水(1ℓに対し30gの塩)に浸けて、暗くして数時間おきます。使う1時間ほど前にざるにあげて水でよく洗い、塩水の飛び散りを防ぐため一回り大きなボウルにざるごと入れます。
殻のまま水と鍋に入れて火にかけ、沸騰して貝が開いたらOK。みそを入れればアサリのみそ汁になります。すまし汁、酒蒸し、つくだ煮、パスタ、クラムチャウダーなどにもおすすめです。
深川飯(丼)は、もともとはアサリのみそ汁のぶっかけご飯で、漁師の朝ごはんでした。いまでは、アサリ、厚揚げ、長ネギをしょうゆとみりんで煮込み、ご飯にかけたものや炊き込みご飯にすることが多くなっています。
【「食べもの通信」4月号より転載】
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