2018年12月29日土曜日


東京革新懇「人間講座」26
 個人を大切にしてこそ大きな広がりが 

 121日午後、東京革新懇「人間講座」26夜、「今を生き、今を語り、行動は自分らしく!」をテーマに、国会前行動でつながった3人の方をお招きし、100名を超える参加者のもと開催。戦争法反対を契機に官邸前で一人芝居を演じる右田隆さん、ドイツ在住27年、そこから見た日本を語る守屋真美さん、そして「人間講座・25夜」でお馴染みの元シールズ・ヒバクシャ国際署名のキャンペーンリーダー林田光弘さんです。 
一部 “九条が平和を守るアレンの思いが伝わる演技
 
白装束で袴姿の右田さんが安倍首相をモリカケ音頭で痛烈に批判しながら登場。「人間講座」の幕が開きました。そして舞台は1965年ニューヨーク。黒人青年アレンが海兵隊に勧誘さる場面に。ベトナム侵略戦争を通じて人間を失っていく自分と九条の存在を知って救われていくアレンを「九条への生還」に表し、演じました。
98年「人間講座」十一夜でアレンネルソン氏をお招きしましたが、右田さんの迫真の演技は、今は亡きアレンが復活したように思えたほどで、大きな感動が広がりました。      
二部 個人が大切にされてこそ豊かな社会
ドイツでは、医療費、教育費は無料で、働いても10時間以上はダメ。ところが日本では、消費税増税、福祉切り下げ、こんなひどい安倍政治に何でみんなが怒らないのかと。今の日本は、ナチズムの台頭を許した時代とよく似ていると強い危機感を語る守屋さん。心理学者マーティンセリグマンの「何をしても意味がない」「学習性無気力」がそれだと。また、同調思考が強い日本、それは逆に組織に同調しないと排除されると。ホロコーストの研究者、社会学者スタンレーミルグラムの「服従の心理」(河出書房)を紹介。実際、1996年、市民の不買運動で、シェル石油の横暴を中止させたり、仏の二度目の核実験を阻止した市民の闘いは、ボイコット実行委員会があった訳でもない、そこには、戦前の反省から個人主義が大切にされ、市民が行動していく中での前進ではなかったかと。
日本でも国会前行動が一人でも参加できるし、みんなで繋がっていくことが大切。一人芝居の右田さんをみて、「勇気ある人がいるよ」と何人かに知らせ、その中の一人が「人間講座」の角倉さんに繋がり、今日、こんなに大きなことが出来たのではないか、私は確信を持ちたいと思う。皆さん、一緒に「倦まず弛まず諦めず」頑張っていきましょうと結びました。
三部 若ものの意見を良く聞こう
林田さんのコーディネートで右田さん、守屋さんの3人のトーク。何で官邸前?動機を聞かれた右田さん。被爆者だった母親が原爆の恐ろしさを小さい時から話していた。もし戦争になるようなことになったら、道路に出て平和を叫んでくれと言われたと。会場から驚きの声。
若者の社会参加に移り、守屋さんがドイツでは日本のように年齢差で物を言うようなことはなくて、20台、30代の人達が気軽に参加している。 
林田さんからは組合や社会運動に入った友人たちから良く聞くのは、上の人達のマウンティングが多い、特に知識の差のようなものをひけらかす、一番嫌なのは相手がマウンティングしているのが分かっていない、教えてやってると言う言い方には耐えられない、一緒にやりたくないと。僕も気を付けるが皆さんもと言うと会場から笑いと拍手。
 次に会場とのディスカッションに移り、「右田さんの演技には感動した。私たちの地域に来てやって欲しい」とか、「活動する上で上の人との関係で悩んでいる」という女性の発言、「右や左と言っている人でも話し込めば一致点もあるのでは」など意見が出され、最後に沖縄から参加された方が紹介され、デニー玉城知事誕生の暁には、参加すると約束したのでとの挨拶に会場が大きな拍手に包まれました。
 最後に今井東京革新懇事務局長から作家の藤原審爾さん提唱の「人間講座」がこのように盛会になったことへ謝辞が述べられ閉幕となりました。 
26夜は、感動と共鳴、問題意識の共有が広がりました。(東京革新懇世話人 佐々木 浩)

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