5月の旬 新ジャガ
薬剤師 橋本紀代子
掘りたてを新ジャガという場合もあり、北海道産は7〜10月に採れたものでも新ジャガといいます。皮が薄く、みずみずしく、 さっぱりした味です。
ジャガイモの原産地は南米。16世紀頃ヨーロッパに、日本には江戸時代初期に伝わりました。本格的な栽培は、明治時代の北海道開拓以降です。
ジャガイモの品種は世界に数千種あるといわれ、日本でも主な品種だけで約20種は生産されています。生産量が多いのは、群を抜いて北海道です。
ジャガイモに多く含まれるビタミンCは、でんぷんに保護されているので、加熱しても壊れにくいという特長があります。
ビタミンCには免疫力アップ、肌の潤いが増すなどの働きがあります。利尿作用があるカリウムも豊富です。主食になるほどですからでんぷんも多く含まれますが、穀類やほかの芋類に比べて、カロリーは低めです。
おいしい食べ方と保存方法
新ジャガはきれいに洗い、十字の切れ目を入れ、皮ごとゆでる、蒸す、油で揚げるなどして、熱々を食べます。バターしょうゆやみそバター味も合います。
フライパンに、小さめの新ジャガ、トマト、ニ ンニク、アンチョビ、たっぷりのオリーブ油を入れ、ふたをして蒸し焼きにし、塩コショウで味を調え、バジルなどのハーブを散らすとイタリア風になります。
保存は新聞紙にくるみ、日光の当たらない常温の場所で。リンゴといっしょに保存すると発芽が抑えられます。
【「食べもの通信」3月号より転載】
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