2018年9月3日月曜日

9月2日 

畑田重夫さん(東京革新懇顧問)の珍寿を祝う会  
160人超える参加
     きたがわてつさんのうた
畑田重夫さんの言葉
牧野富夫さんの開会の言葉

2018年8月31日金曜日


9月の旬
     プルーン              
 薬剤師 橋本紀代子
プルーンはスモモの仲間で、「セイヨウスモモ」とも呼ばれます。スモモは大きく分けて三つ。日本スモモ、ヨーロッパスモモ、アメリカスモモがあり、プルーンはヨーロッパスモモに分類されます。世界のプルーンの7割はカリフォルニア産で、ドライ(乾燥)プルーンとして、年間2万トン(約30億円)も日本に輸入されています。
 日本で栽培されるプルーンの7割は長野県産で、おもに生食用として流通しています。品種は晩生種のサンプルーンがもっとも多く栽培され、シュガー、スタンレイなどが続き、8~10月に収穫されます。追熟(一定期間貯蔵して完熟させること)すると少し軟らかくなり、甘味が増します。
 紫色の皮には、抗酸化作用のあるポリフェノール「アントシアニン」が含まれます。鉄分やビタミンB群、葉酸、ビタミンCなど、貧血予防の栄養素が多く含まれています。甘味のもとのソルビトールや食物繊維には、便秘予防の効果があります。カリウム、β-カロテン、血流を改善するビタミンEも豊富です。

おいしい食べ方
 生のプルーンは皮ごと切って、そのままサラダやジュースに。皮をむいて食べやすい大きさに切り、冷凍してシャーベットに。ペースト状のものは、水やお湯で割って飲みものに。バナナや牛乳、または豆乳と一緒にミキサーにかけ、スムージーにもできます。酢のものに混ぜると、ひと味違います。
 ドライプルーンはよく潰し(ペーストでも可)、みそ、酒、ニンニクを混ぜてたれを作り、プルーンと相性が良い鶏肉をひと口大に切って漬け込み、オーブンやフライパンで焼きます。ドライプルーンは刻んでパンやスコーンなどに練り込んでも。
【「食べもの通信」9月号より転載】


2018年7月24日火曜日

       8月の旬
        ナシ
                   薬剤師 橋本紀代子
 中国ナシや日本ナシ(和ナシ)はもぎたてを食用にしますが、西洋ナシは熟成させて食べます。どれにもザラザラした石細胞があります。「ナシ=無し」はイメージが良くないとの理由から、「アリノミ」と呼ぶこともあります。
 日本ナシは「二十世紀」などの青ナシと、「長十郎」や「幸水」などの赤ナシの2系統があり、300もの品種があります。風味が良いので、外国にも輸出されています。
 原産地の中国では、ナシは「百果の宗」と呼ばれます。日本へは弥生時代に入ってきました。現在、出荷量が多いのは千葉県、茨城県、福島県などです。
 ナシの90%は水分です。甘みのもとはショ糖や果糖。有機酸やアスパラギン酸は疲労回復に、カリウムは高血圧予防に役立ちます。たんぱく質を分解する「プロテアーゼ」には肉を軟らかくする働きがあり、食後にデザートとして食べると、消化を助けます。
 漢方では、熱感が強い風邪や熱中症などに良いとされます。風邪のときはナシをジュースにして飲みます。咳や痰には、ナシのジュースにハチミツとショウガのしぼり汁を加えて煮詰めたものが効きます。
おいしい食べ方と保存方法
 皮をむいて一口大に切ったナシを冷凍すればシャーベットに、果肉を煮詰めればナシジャムに、果汁はゼリーに最適です。砂糖、水、白ワイン、レモン汁のシロップで煮るとコンポート(果物のシロップ煮)になります。
 みそとしょうゆにすりおろしたナシを混ぜ、厚切りの豚肉を漬けて冷蔵庫に一晩置いて焼くと、肉が軟らかくなり、美味です。
 保存はポリ袋などに入れて、冷蔵庫の野菜室に。なるべく早く食べましょう。
【「食べもの通信」8月号より転載】


2018年5月31日木曜日


     6月の旬 アンズ
       
             薬剤師 橋本紀代子
アンズの花は色が濃く、青空によく映えます。長野県更埴市などでは浴衣姿でアンズの実を収穫する独特のスタイルが風物詩になっています。
 旬は6月〜7月です。ただし、日もちせず、旬が短いので、産地以外の店頭では生の果実は入手しにくいようです。多くは干しアンズ、シロップ漬け、ジャム、酒類、漬物などに加工されます。
 アンズの原産地はヒマラヤ西部から中央アジアにかけて。中国では数千年も前から薬用として栽培されてきました。現在は、世界各地で食用にされています。
 日本への伝来は平安時代で、薬用でした。現在のおもな産地は青森と長野の両県です。
 アンズの果実は体内でビタミンAに変化するβ-カロテンが多く、老化防止、視力の回復に良いとされています。脳の血行を良くするアミノ酸GABA(ギャバ)、疲労回復の働きがある有機酸も含まれます。
 漢方では固い核の中の種子を「杏仁」といい、咳や痰に効果がある「アミグダリン」を含みます。また油分が多いので、便通を良くする働きもあります。

おいしい食べ方と保存方法
 生のアンズは皮をむいて食べます。ケーキやタルトなどのトッピングにも。
 干しアンズは固いので、100%オレンジジュースで煮て最後にレモン汁を加えると、色がきれいに出て、さわやかな風味の お茶請けになります。
 紅茶煮は、ティーバッグでいれた紅茶と干しアンズを鍋に入れ、落としぶたをして10分ほど煮て、軟らかく仕上げます。
 杏仁豆腐の原料はおもに、アミグダリンの少ない品種からとれる甜杏仁が用いられます。   【「食べもの通信」6月号より転載】


2018年5月6日日曜日


   5月の旬  
                    薬剤師 橋本紀代子

 子どものころ、夏の飲みものは、冷たい井戸水で割った梅ジュースでした。青梅の季節には梅酒と梅ジュースを、梅が色付くころには梅干しを作る風景が、どこの家にもありました。今、私が旅に出るときの必携品は、梅干しと梅肉エキスです。
 梅の原産地は中国の中〜南部の山岳地帯。日本では奈良・平安時代は観賞用で、果樹として本格的に栽培されたのは江戸時代からです。梅干しは、旅人が流行性の病気にかからないように持ち歩いたことから、全国に普及しました。
 生産量が多いのは和歌山県で、全国の60%以上を占めます。早いものは5月末から出回り始めます。

 梅の酸味は、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸などの有機酸で、疲労回復、殺菌、カルシウムや鉄分の吸収を助ける働きなどがあります。糖分とクエン酸が結合してできるムメフラールは、血流を改善します。
 漢方では未熟な梅の果実を薫製にしたものを「烏梅(うばい)」といい、整腸、健胃、止血、駆虫に用います。

おいしい食べ方と保存方法
 梅干しを作るときにできる梅酢は、調味料として人気です。梅ジャムは、完熟梅を水につけてあくを抜き、ヘタをとり、ポリ袋に入れて冷凍し、1日経ったら使う砂糖の半量で煮ます。ザルでこすように種子を除き、残りの砂糖を加えてさらに煮詰めたらできあがりです。イワシなどの青魚を煮るときに梅干しを入れると、魚のくさみを除き、殺菌効果もあります。
 幼い青梅や種子には毒性のある青酸配糖体が含まれるので、生食は避けましょう。梅は冷蔵庫で保存すると変色するので、早めに加工しましょう。
                        【「食べもの通信」5月号より転載】


2018年2月28日水曜日

3月の旬 葉タマネギ
         薬剤師 橋本紀代子


タマネギの玉がふくらみかけたころ、葉つきのまま収穫したのが葉タマネギです。辛みも香りも穏やかで、青ネギとタマネギのおいしさが同時に味わえます。東日本大震災のとき、私は葉タマネギで肉ジャガを作り、炊き出ししました。
 旬は23月ですが、収穫できるのはわずか2週間ほど。出荷量が最も多いのは千葉県です。
 タマネギの原産地は中央アジアあたりといわれています。栽培の歴史は古く、紀元前15世紀にはエジプトなどで食用にされていました。日本には江戸時代に入ってきましたが普及せず、本格的な栽培は明治以降です。
 葉には体内でビタミンAに変換されるβ-カロテン、ビタミンKも多く含まれます。
 玉の部分にはニンニクや長ネギなどと同じアリシンなどの硫化アリルが含まれており、においのもとになっています。アリシンはビタミンB1と結びついてB1の吸収を助け、疲労回復に役立ちます。
 玉をすりおろし、みそ、ショウガのしぼり汁を加え、熱湯をそそいで飲むと、精油成分が発汗・解熱を助けます。
おいしい食べ方と保存法
 葉タマネギの玉はスライスし、葉は刻んで削り節などとあえ、ポン酢、またはポン酢しょうゆで食べます。
 玉を丸ごとオーブンなどで素焼きし、マヨネーズやみそをつけて食べると、甘みが口いっぱいに広がります。サッと炒めて、焼き肉のたれで味をつけても。
 スープ、お好み焼き、チャーハンにも合います。保存は玉の上のほうを切り、玉と葉に分け、別々にポリ袋などに入れて冷蔵します。葉の部分は早めにいただきます。

【「食べもの通信」3月号より転載】

2017年12月18日月曜日

江戸

江戸のリサイクル


幕末に日本を訪れた多くの外国人は、「道に芥が捨てられていない」「町が奇麗」と驚嘆。
幕府は統制とともに循環型社会を推進する
江戸のリサイクルは、「物は大事に使う」「芥になるものは使わない」当り前の暮らしと、幕府の勤勉、質素・倹約等を奨励し奢侈(贅沢)禁止を進めた政策、当時の芥の種類によって進みました。


江戸時代の焼き接ぎ職人(守貞謾稿より)の拡大画像


 江戸時代の焼き接ぎ職人(守貞謾稿より)の拡大画像
幕府は、定書で「百姓之着物之事、・・布(苧麻)・木綿たるべし」「町人の衣類、上下その分限に随って、倹約を守ること」と布地の質や派手な色合いも禁止、ついには、生活の豪奢な江戸、大阪の豪商を闕所処分にする等の見せしめの統制も。 
綱吉の側用人の柳沢吉保は川越藩で、草木の若芽を漉き込んだ苅敷、草木灰等の肥料や保水を雑木林から得る循環型の新田開発。幕府首脳の自然と共生する循環型社会の「政治哲学」は注目すべきことで、江戸の町には芥改役を置き、芥の処理。
リサイクル生業のネットワークで質素なシンプルライフ
生活自体がシンプで必要以上の物はない生活をする庶民の生活水準がリサイクルを進め、社会自体が物資の循環を生業・産業のネットワークを確立。  



一つ目は、紙屑・古着・古銅・古鉄・古器物・樽・灰・古傘・蝋燭の流れ・大便等を回収する業。二つ目は、それらを修理・再生する業。屑鋳鉄師、印肉仕入、臼目立て、下駄歯入れ、錠前・雪駄・算盤直し、瀬戸物焼き接ぎ、提灯・傘張替え、磨師、眼鏡の仕替え、煙管の竹管替える羅宇羅屋,桶・樽の輪替のたが屋、竈師。三つ目は、再生したものを販売する業。浅草紙・還魂紙、銭を緡に差す時に使う銭茣蓙売り,古着屋、襟や裏地を売る半襟屋、棕櫚箒・縄・タワシ売り等々。
多くの生活用品が回収・修理・再生・販売されました。、着物の場合、着物・浴衣寝巻下着おむつ→雑巾→燃料→灰→肥料等→綿花→着物・浴衣という徹底した循環型。

着物は古着だが意気なお洒落

棒手振りや職人等の庶民の住いは、「間口九尺奥行二間」の裏店。土間には竈。自前の台所用品は、包丁、杓文字,皿、笊、茶碗,箸、すり鉢くらい。そして、布団一式。
着るものは、日本橋や大伝馬町の高級呉服店では買えず、神田川沿いの柳原土手や日本橋富沢町で古着を買います。
幕府の統制に対して江戸っ子は、友禅や江戸紫の江戸鹿子、江戸小紋、歌舞伎で流行った団十郎茶等で意気地、貧しくても湯屋と髪結いを毎日欠かさぬ粋を見せました。

「江戸の朝炊き」寒さ対策
食事の主食米は、「江戸の朝炊き」。一日分のご飯を炊き、昼は、朝の残りの冷や飯で残りの汁物などのぶっかけ飯。夜は早く寝るために食べないことも。裏店を出れば、蕎麦,天婦羅、寿司等の屋台もあり、天婦羅を食べ「天ぷらの指を擬宝珠へ引んなすり」と屋台で食べる江戸っ子たち。

当時高給取りの大工の手取りは一日540文位。米代一日三食茶碗3杯で約315文、豆腐14文・納豆4文、鮭の切り身12文、味噌・醤油17文…総計160文位(一文に20円かけると大体今の金額)
豆腐は今の豆腐の大きさの46倍ほどで、天明の飢饉の頃からでたベストセラー「豆腐百珍」」・・・・等で料理の仕方を工夫して豊かにします。  
江戸時代は、「江戸小氷期」。寒ければ、肌襦袢の上に長襦袢、下は股引に足袋(八丁堀の旦那のように毎日紺足袋は替えられない)の重ね着。それで耐えられなければ、湯たんぽや懐炉で暖まりました。わざと薄着をする「伊達の薄着」で冬を通す男衆も。
明かりに使う「百日蝋燭」は一本200文、匂わない、油は値が高く「早寝が得」。火事の多い江戸では、穴倉に家財を埋めて逃げる、だから江戸の町の十分の一は穴だったと。

裏店の「金の生る木」
 裏店の井戸と便所は共同使用。通例、大三か所、小一カ所。大小を分けて、大の方は葛西船で農民に肥料として売り、家守が共益金として長屋の管理と年始の店子への餅配り等
に使用した「金の生る木」。特上は幕府や大名の勤番者の「きんばん」、上は、町の中
にある公衆便所の「辻肥」、裏店の「町肥」等々、大にも値段の違いがありました。
出たごみは裏店に芥溜を作り生ごみ(肥料に)とその他に分け、町内のごみの集積場に、そ
れを芥船で、永代島や深川洲崎十万坪の埋め立てに。

循環型を築き上げた江戸時代
江戸社会は、1700年当時の人口世界シェア5%を占めた3000万人、幕末のGDPは、米国を一とすると、日本は1,75倍、英国2,8倍、阿蘭陀0,3倍という指標もあるほど。世界史的に大きな比重を占めた江戸は、貨幣経済を発展させ、自然と共生し循環型社会を当たり前にした社会でした。 


【読み】
(ごみ)
(かん)魂紙(こんし)(さし)差す時つかう(ぜに)茣蓙(ござ)売り
棕櫚(しゅろ)