2024年7月23日火曜日

8月の旬

                8月の旬

                 マアジ

            

            薬剤師  橋本紀代子

由来は、「味」が良いからアジ。日本では「アジ」といえばマアジを指し、よく食べられています。

 体長は30㎝前後。釣りたては虹色に輝いています。「ぜいご」は尾の付け根から延びている、硬くてギザギザのうろこです。

 青魚ですがくせが少なく、味はさっぱりしています。

 本来は回遊性ですが、内湾にすみついたものを「瀬付きアジ」といいます。脂ののりが良く、やや黄色みがかっていることから「金アジ」ともよばれます。「ごんあじ」「ときあじ」「関あじ」などはブランド化された名前です。

 漁獲量が多いのは長崎県46%、島根県10%(2021年)。

 たんぱく質、DHAEPAなどのオメガ3系の不飽和脂肪酸が豊富です。ビタミンB群、カルシウムなどのミネラル類がバランスよく含まれています。

 うま味のもとは、アルギニン、アラニン、グルタミン酸などのアミノ酸類です。

 漢方では体を温め、血流を良くする食材とされています。 

おいしい食べ方 

 三枚におろし、腹骨と皮を取り、刺身に。薬味にはショウガ、ワサビ、青ジソ、穂ジソ、ミョウガ、スダチなどをお好みで。

 「なめろう」はみじん切りにしたアジ、青ジソ、ショウガにみそ・しょうゆ・ゴマ油などを合わせてたたいたものです。

 塩焼きは内臓とぜいごを取り、真ん中に切れ目を入れて塩を振ります。ヒレに塩を付けたあとヒレをアルミホイルでくるみ、グリルでこんがり焼きます。

 南蛮漬けは、漬けだれ(酢・しょうゆ・酒・みりんにトウガラシとタマネギの薄切りを入れて5分ほど煮る)に、唐揚げにしたアジを入れます。

 骨せんべいは塩を振り、水気を切ってから片栗粉を付けて、1608分、180でカラッとするまで二度揚げします。

 漬け丼、酢締め、干物、煮もの、フライなどにも向いています。

   【「食べもの通信」8月号より転載】

 

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